赤茶色に変色した500円硬貨=造幣局提供
造幣局(大阪市北区)は7日、神奈川、長野両県で同日までに赤茶色に変色した新品の500円硬貨(ニッケルと亜鉛の合金)が見つかったと発表した。神奈川分は約300枚、長野分は枚数は不明としている。原因不明だが、造幣局の分析で酸化物が検出され、高度の湿気に触れるなど何らかの原因で酸化したらしい。
変色はすべて片面のみ。神奈川県で見つかったのは、6月1、2日に同市北区の貨幣課工場で製造した100万枚の一部。同4日に新品の布袋四つに入れて封かんし、空調設備のある倉庫で保管後、日銀大阪支店から神奈川県内の金融機関に送られ変色が分かった。長野県でも金融機関で見つかり、大阪か造幣局広島支局の工場で製造された硬貨らしい。
造幣局は、変色硬貨をすべて回収する方針。市場に出回ったケースは確認されていないというが、今後、金融機関などでさらに見つかる可能性があるという。長年使用すれば酸化する可能性はあるが、造幣局の担当者は「これほど短期間では考えられない」としている。